「ウエストエクスプレス銀河」お披露目 まるで寝台列車のような車内

2020年1月25日、JR西日本の新たな長距離列車「WEST EXPRESS(ウエストエクスプレス)銀河」がお披露目されました。その様子を写真を中心にレポートします。

WEST EXPRESS(ウエストエクスプレス)銀河

ウエストエクスプレス銀河って?

今春デビューするJR西日本の新たな長距離列車。期間により大阪~下関昼行特急のほか京都~出雲市夜行特急としても運行されます。

かつての二段式B寝台を彷彿させる区画も

関西圏の新快速などで活躍した「117系」を大幅改造。えちごトキめき鉄道「雪月花」の設計デザインなどを手がけた川西康之氏がデザインを担当しています。

川西康之氏

ウエストエクスプレス銀河のココがスゴい!

特に注目のポイントを5点ほどピックアップします。

①夜行列車としても運行

いわゆる『ブルートレイン』が全廃となるなど、通常のきっぷで乗れる夜行列車がどんどん減る中、同列車は夜行特急としても運行。寝台列車さながらの設備もあり、夜汽車の旅が楽しめます。また長距離昼行特急としても走ります。

②リーズナブル

個室以外の料金は通常のJR特急指定席の料金体系と同じ(寝台料金などは無し)というリーズナブルさ。豪華なクルーズトレインとは逆に気軽に鉄道の旅を楽しめる列車です。

③手軽にきっぷが買える

「トワイライトエクスプレス瑞風」のように旅行商品として販売するのではなく、通常のきっぷとして全国の駅のみどりの窓口ネット予約「e5489」などで発売します。

④多彩な設備

1両ごとに異なる座席タイプを配置、「グリーン個室」(1名用含む)や「ノビノビ座席」など様々な旅行スタイルに応えます。

また車内にはWi-FiUSBポート大型荷物置場も完備。

⑤おもてなし

沿線の魅力ある特産品の販売や伝統芸能の披露など、車内外での様々なおもてなしを実施する予定です。

「ウエストエクスプレス銀河」外観

「ウエストエクスプレス銀河」車内

ウエストエクスプレス銀河は6両編成で、各号車に様々な設備があります。

1号車:グリーン車指定席

  • 愛称:「ファーストシート」
  • 向かい合う2つの座席を1名で利用できる広々とした空間
  • 2つの背もたれを倒すことでベッドへの転換が可能
グリーン車指定席「ファーストシート」
ベッドに転換可能
夜行列車時は2つの座席で1名利用
座席状態。
ベッド状態。レースカーテンが付く
コンセントに加えUSBポートも完備

2号車:普通車指定席(女性席)

  • ノビノビ座席「クシェット」および2列+2列シートを配置
  • 女性更衣室、女性専用トイレを配置
普通車指定席「クシェット」(女性席)と廊下
普通車指定席(座席タイプ、女性席)
女性更衣室

3号車:普通車指定席

  • ファミリー等グループで利用可能なコンパートメント「ファミリーキャビン」および2+2列シートを配置
  • 2+2列シートは、ほかの特急列車のグリーン車並の座席間隔で配置
普通車指定席「ファミリーキャビン」(ベッド状態)
「ファミリーキャビン」座席状態
ファミリーキャビンの廊下。完全な個室ではなくコンパートメントタイプ
普通車指定席(座席タイプ)
3号車フリースペース「明星(みょうじょう)」

4号車:フリースペース「遊星(ゆうせい)」

  • テーブルや着席スペースを複数設置し、自由に過ごせるフリースペース
  • イベントなどで利用できる小さな屋台のようなカウンターの設置
  • 一部区間で簡単なお弁当などの販売も計画
屋台風カウンター

5号車:普通車指定席

  • サンライズエクスプレスのノビノビ座席と同様の横になりくつろげるフルフラットシート「クシェット」
  • かつての寝台列車のように上下二段に配置
  • 車椅子対応座席、多機能トイレを配置
普通車指定席「クシェット」(車椅子対応席)
普通車指定席「クシェット」
多機能トイレ

6号車:グリーン個室

  • 個室を5室配置。うち1室は1名用個室
  • 愛称:「プレミアルーム」
  • 従来にない台形とすることで、一定のベッド面積に加えてレール方向に約4メートルの長さを確保
グリーン個室「プレミアルーム」廊下
1名用個室
1名用個室
1名用個室
以下、通常グリーン個室
ベッド状態
座席状態
座席をフラットにした状態

いつから乗れるの?

「ウエストエクスプレス銀河」のデビュー日は2020年5月8日週末を中心に運転します。

きっぷは1か月前より全国の駅のみどりの窓口および旅行会社窓口、JR西日本インターネット予約「e5489」などで発売されます。

※各号車の見取り図は2019年3月時点のイメージ図です。現況と異なる場合があります。


※このページは鉄道新聞アクセス集中で閲覧しづらい状況が続いているため2020/1/25の同タイトル記事を編集長ブログにアップしているものです。